まど・みちおさんのお人柄について


   左 小野忠男    右 まど・みちおさん
                    2000年8月2日撮影

今日は、まど・みちおさんのお人柄が良くわかる対談が収録されたお話を紹介します。

まど 苦手な人はね、私が近づかないようにしてた。僕はね、なるべく人に会いたくない、1人の方が好きだった。引っ込み思案なんでね、怖気づいてしまうところがあってね。自分のものを勝手に書くだけだったから。
尾上 だからいい作品ができたんですね。
小野 社交ばっかりしている人だったら、逆にいい作品ができなかった可能性があったわけですね。
尾上 まど先生は60過ぎてからのご活躍が素晴らしい。お若いころの『昆虫列車』のような作品からずっとその道をコツコツやってらっしゃってたから、大成なさったんですね。
小野 社交とかにのっからずコツコツ地道に続けられてたんですね。
小野 先生は子どもの頃から恥ずかしがりやだったけど、今もそうなんですよね?
まど なかなか性格は、子どもの頃から変わるもんじゃないね。
小野 まど先生のお話はいつも面白い。先生は落語が好きなんですか?
まど 昔はよく聞いていましたね。
小野 先生の話にはオチがあっておもしろい。
尾上 それだけ生活が豊かでいらっしゃるんですよ。
小野 先生悩みなんてないですよね?
まど そんなことないですよ。作品仕上げる時とね、書き方でこれはダメだ、て思うとき、案外生きてくるんですよ。何事も、すぐにあきらめちゃだめってことですね。昔と今じゃ違う、昔は一度書いたら直せなかったけど、「今はああでもない、こうでもない」って迷えるからね。