「サッちゃん」(阪田寛夫 作詩 大中恩 作曲)の誕生の秘話 の映像が完成いたしました。

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           大中恩さん 直筆

子どもたちに夢と喜びと愛の心をはぐくみたいという願いから、私どもでは『親子で楽しむ童謡集』を編纂、出版いたしております。
親子で楽しむ童謡集第3集は、「サッちゃん」「いぬのおまわりさん」「おなかのへるうた」などで知られる作曲家、大中恩さんの特集です。


 この度、大中恩さんとの対談を記録した映像が見つかりました。
NHK番組「おかあさんといっしょ」「なかよしリズム」等の元ディレクター、元東京家政学院大学教授で友人の、五十野惇先生に監修を、アーティストの片山有美子さんに映像の編集、制作をお願いいたしました。


大中恩さんは生前、「歌は、生きる力を呼び起こす魔法の種のようなもの。聞いてくださる方々が、明るい気持ちになるように、音楽でやさしい心を伝えたい」とおっしゃっておりました。
活字だけでは表しきれない、大中恩さんの明るく楽しい、ユーモア溢れるトークを、皆様にお伝えできればと願っております。

 

 

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      大中恩さん(当時81歳)      小野忠男(当時60歳)   

2006年4月24日 帝国ホテル内のお店で

 

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大中恩さん 直筆「サッちゃん」楽譜

 

以下、『親子で楽しむ童謡集 第3集』(にっけん教育出版社)より引用

福田:これから先生の作曲なさった代表的な曲について、順番に伺いたいと思います。まず「サッちゃん」についてお聞きします。
小野:この歌は1959年(昭和34年)10月に作られた曲ですよね。大中先生が35歳の時の作品だと伺っておりますが、どのようなきっかけで作られたんですか?
大中NHKラジオく歌のおばさん>の松田トシ(敏江)さんの「10周年記念音楽会」が催されて、この時に「ろばの会」のグループ5人が、それぞれお祝いの曲を2曲ずつ松田さんに贈ったんです。その時に贈った曲の1つが「サッちゃん」だったんです。
小野:「ろばの会」ができてから4、5年のことですね。詩は、阪田寛夫さんですね。
大中:はい、そうです。そのころ阪田は朝日放送に勤めていて、創作童謡の番組くABC子どもの歌>を企画したりしていたんですが、「会社を辞めて、自分の思う詩を書いたり、小説を書いたり、書く方の仕事に移りたい」って言ってたんです。僕は、阪田に「それなら、会社は早く辞めた方がいいよ、辞めなければいいものは書けないよ」なんて焚きつけていました。

小野:大中先生は阪田さんの才能を見抜いていらしたんですね。
大中:彼の才能を認めて言ったのではなく、無責任に言ったんですよ(笑)。「ああ、おもしろい言葉を使うな」とは思っていましたがね。周りは先輩も家族も、会社を辞めることには反対していました。それで、僕は、阪田に何か仕事をさせてやろうと思って、松田さんに贈る曲の話をしたら、阪田が書くと言うので、2つ詩を書いてもらったんですよ。
福田:阪田さんの詩を作曲したのはその時が初めてなんですか?
大中:それまでも合唱曲など、阪田の詩に僕が作曲をしたりはしていましたけれどね。
五十野:大中先生に勧められて阪田さんが初めて書いた意謡が、大ヒットしたと
いうわけなんですね。
小野:「サッちゃん」の詩を見た時「おお!いい詩だな」とお思いになったんですか?
大中:良いか悪いか僕にはわからなかったですけれどね、「これは歌えるな」と思ったんです。はい、もう本当にメモを見た時に曲が浮かびましたね。

 

これまでにわたくし共で制作した「たきび」「ふしぎなポケット」の作曲家の渡辺茂さんとの対談映像、「ぞうさん」の詩人のまど・みちおさんとの対談映像とともに、童謡文化の発展に寄与できればと願っております。


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「サッちゃん」(阪田寛夫 作詩 大中恩 作曲)の誕生秘話。小野忠男、五十野惇、片山有美子、喜多貴子、坂田明奈、本間藍子、上妻紘人。2020年2月改訂。 - YouTube

 

 


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「たきび」「かぜと友だち」小野忠男の童謡文化フォーラム1・作曲家渡辺茂と語る。「たきび」「ふしぎなポケット」の渡辺茂×小野忠男 - YouTube

 

 


まど・みちおさん「ぞうさん」誕生の真実。まど・みちお×小野忠男