児童文学作家 坪田譲治さんの書と松谷みよ子さん

今年も、21日に児童文学作家の坪田譲治さんの書を掛け軸として、松谷みよ子さんの誕生日の思い出、と題した茶会を催しました。

この坪田譲治さんの書は『心の遠きところ花静かなる田園あり』という有名な作であり、坪田譲治さんはこの書について、生まれ育った岡山の故郷を思い出しながら「私の心の中にある、遠い昔の故郷の風景を描いたもの…その静かな田園が母のようです」という言葉を残しており、その筆跡を記した石碑が坪田譲治さんの別荘跡地である長野県野尻にもあります。

本多宗歩先生の点ててくださったお茶をいただいた時、ふと松谷みよ子さんが嬉しそうにして、お隣にいらっしゃるような温かい気持ちになり、まるで掛け軸と松谷みよ子さんが再会を喜び合っているような、格別に感慨深いものでした。このような思いもあいまって大変美味しくお茶をいただきました。

松谷みよ子さんは、坪田譲治さんの愛弟子であり、さらに坪田譲治さんが創立した「びわ実学校」にも参加するほど、ご縁の深い関係であり、9年も前に、この茶室に松谷みよ子さんがおみえになった時も、この掛け軸をご覧になると、「あっ、坪田先生の字だ」と懐かしそうに掛け軸を眺めていらっしゃったことがありました。

坪田譲治さんの書と(左)松谷みよ子さん(右)小野忠男(2008年10月28日くにたち小野ビル6階茶室にて)

今回も、先生友人教え子の皆さんと心豊かな茶会となりました。これからも2月の茶会は松谷みよ子さんを偲ぶ茶会にしようと思います。
月末には、映像も公開しますので、興味のある方は、ご覧になって下さいね。

前列左から3番目が小野忠男、4番目が本多宗歩先生


松谷みよ子さんの作品はこちら

のはらの花にも

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